クローゼットの扉を開けたとき、後ろの物が出しにくいわ・・・
どの家にも必ずある、折れ戸のクローゼット。
扉を開けたときに扉がたまる部分の後ろがデッドスペースになり、困っていませんか。わずか数cmですが、大切な収納スペースの一部。限られた空間を最大限に活用し、暮らしをもっと快適に変える収納方法を教えます。
この記事を読めば折れ戸にできるデッドスペースを活用し、使い勝手の良いクローゼットへと生まれ変わります。
収納にまつわる小さなイライラを解消し、すっきりとした毎日を手に入れるために、この記事を読んでみましょう。
この記事はこんな人におすすめ
- クローゼットの折れ戸を採用しようか迷っている
- 開けたとき、扉がたまる部分の後ろデッドスペースが気になる
- デッドスペースの上手な活用方法を知りたい
- フルタイムで働く3人子育て中ママ
- 見た目でごまかす家づくりを発信中
- 日経MJ新聞、読売新聞、iRobot社などメディア掲載多数。ESSEonline公式ライター
メディア掲載情報
折れ戸はクローゼット扉で最も採用
クローゼットの扉の種類は主に以下の3つです。
- 折れ戸
- 引き戸
- 開き戸
この中で、折れ戸が一番採用されています。
我が家のクローゼットもほぼすべて折れ戸です。それ以外は扉なしです。
折れ戸のクローゼットのメリットとデメリットについて解説します。
折れ戸クローゼットのメリット4つ
まずは折れ戸クローゼットのメリットを4つご紹介します。
省スペース
最大の特徴は、省スペースで設置できることです。
折れ戸クローゼットは開く際、スペースを必要としないため、省スペースで設置可能です。扉が内側に折れることで、限られた空間でも扉の開閉に邪魔にならず、周囲の家具の配置にも影響を与えません。
さらに折れ戸は縦方向に折りたたむ構造なので、狭い通路や小さな部屋でも快適に使用できます。部屋の角やデッドスペースにもフィットしやすく、空間利用の効率を高めます。
見た目がスッキリ
折れ戸クローゼットは、レールが主に上部に隠されており、下部はレールがないか、あっても非常に目立たないため、床面が途切れることなく広がりを感じさせます。視覚的に壁との一体感をもたせられます。
扉のデザインがシンプルで、取っ手を付けないという選択肢もあるため、全体として凹凸が少ない、洗練された印象になります。
部屋全体のデザインを邪魔しないため、統一感を与えます。
中が一目で見渡せる
開けるとクローゼット全体が見渡せるため、どこに何が入っているのかが一目でわかります。
扉を全開放して「あれはどこかな?」と探しやすいです。
開閉がスムーズ
折れ戸は扉の下部にローラーとレールがついているため、軽い力でスムーズに物の出し入れができます。
レールは扉の重さを均等に支え、ローラーは摩擦を最小限に抑えることで滑らかに動きます。また、扉は軽い材料でできていることが多いため、無理なく引くことができます。
ロールのゴミを掃除すれば、よりスムーズに動きますよ。
折れ戸クローゼットのデメリット2つ
折れ戸クローゼットのデメリットは2つあります。
開いたときの「たまり」がデッドスペース
折れ戸は、開いたときに扉が2枚に重なり、2枚分の扉の厚みが「たまり」になってしまいます。その「たまり」の後ろから物を取り出しにくく、デッドスペースになりやすいです。
故障しやすい
折れ戸は複数のヒンジとローラーを使用するため、一般の引き戸や開き戸に比べて故障しやすいことがあります。特に頻繁に開閉する場合、機構の摩耗や故障につながる可能性があります。
ただ、入居して3年の我が家は全部屋に折れ戸収納がありますが、どこも壊れていません。
レールが見えても開き戸や引き戸を選ばなかった理由
1階洋室にある、吊り押し入れ風のクローゼット。下にお雛様や端午の節句を飾るために空けたのですが、レールを設置するために扉の下に10cmほどの土台部分が必要なことがわかりました。
開き戸であれば下のレールが不要。土台がない方がスッキリ見えるためなんとか開き戸にしたかったのですが、以下のデメリットから折れ戸にしました。
- 幅160cmのクローゼットの場合、扉は最低でも2枚必要。開き戸にすると1枚の扉の幅が80cmとなり大きくて重く、開け閉めが大変
- 開き戸で扉が3枚以上の場合、間口のどこかに扉を吊るための仕切り(柱)が入ってしまい、幅が大きい物(布団、お雛様など)を収納しにくい
- 必ず左右半分のどちらかは扉がある状態で、全解放できないため、目的の物を探すのが大変
引き戸は全開放できない時点で、候補に挙がりませんでした。
このようにクローゼットの形や大きさ、使い方によって、折れ戸が一番使いやすい場合もあります。
デッドスペースを収納に変えるアイデア
折れ戸のデッドスペースは、うまく活用することでとても使いやすくすることができます。ここでは、そんなデッドスペースを上手に使うためのアイデアを紹介します。
掛ける収納にする
S字フックや専用ハンガーを使ってアクセサリーやベルト、ネクタイなどを掛ける収納にするのもおすすめです。
長いアイテムはポールにかけておくと、動かすことで絡まってしまうことがあります。フックに掛けておけば、そんな心配はいりません。
見えにくいところなので、見た目を気にする必要もありません。
内部の側面に収納ケース背面をつける
クローゼットの中に引き出し型の収納ケースを置く際、収納ケースの背面がクローゼットの側面に接するように置きます。そうすることで、引き出しを折れ戸の方向に引くことなく、開けやすくなります。
この配置で、クローゼットを開けたときも扉のたまりを気にせずに引き出すことができます。
折れ戸の有効活用方法:たまり自体をなくす
実はクローゼットによっては、物を取り出すときに折れ戸のたまり自体をなくすことができます。
道具は一切使いませんよ。
では、たまり自体をなくして物を取り出しやすくする方法をご紹介します。
上の写真のように、クローゼット左端のファイルボックスから物を取り出したい場合を想定します。
①反対側を開ける
開けたい方と反対の扉を開けます。今回は左側を開けたいので、右側を開けています。
②開けたい方の扉の真ん中をつかんで思いっきり引っ張る
開けたい扉の、折れる部分の真ん中あたりをに手をかけて思いきり右側に引っ張ります。
これだけで写真のとおり吊元側(通常開けるときは固定されている方)が開き、物を取り出しやすくすることができます。
- 初めて動かすときは、少し固めです。一度動かすと、2回目以降はスムーズに動きます。
- 扉を動かすときは、思いっきり引っ張ります。少しずつ引っ張っても開きません。
- 反対側の扉は開けた状態でも動かせますが、閉じたままの方が簡単です。
開くタイプかどうかを見極める方法
吊り元の下の部分が、この写真のような形の金具の場合は上の方法で開きます。
うちの場合、設計時に指定していませんでしたが全部のクローゼットが動かすことができました。
もし開かないタイプでも、留め具のネジを緩めることで吊り元側を動かすことができます。
独身時代のクローゼットは、ネジを緩めることで動かせるタイプでした。
ハウスメーカーや工務店に「クローゼットのドアをフリー走行にしたいんですけど可能ですか?」と聞けば教えてもらえます。
まとめ|今すぐ実践!折れ戸クローゼットを活用しよう
この記事では、折れ戸のメリット/デメリットから、デッドスペースをなくす方法までご紹介しました。
一般的にクローゼットの扉として採用されることの多い折れ戸ならではのデッドスペースを活用することで、限られたスペースを最大限に生かし、家族みんなが使いやすい機能的なスペースに変えることができます。
この記事を参考に、クローゼットを効率よく使いましょう。
- スペース効率やアクセスの良さなどのメリットの多さから折れ戸は最も採用
- 開けたときに扉裏に必ずできてしまうデッドスペースを活用する方法は複数ある
- 収納したい物や目的に合わせて適した扉裏の活用方法を選ぶ
コメント